我が家の選択~1,000円カットができるまで

はじめまして。イラストレーターひらたともみです。
2男1女の歳の差兄妹の母で、漫画やイラスト、コラムなどを書くことを生業としています。どうぞよろしくお願いします。

さて、今では珍しくない「1,000円カット」の理美容室。
今回は、その1,000円カットなるものがなかった頃のお話をします。

長男は生まれたときから髪の毛がフサフサ。次第に伸びてきた髪質は、太くてコシがありました。
そのため3歳あたりから理容室のお世話になっていましたが、子供料金といえど、2千円超え。すぐに伸びる息子の髪は毎月カットに連れていったのですが、理容師のおばちゃんの苦労も丸聞こえでした。
息子のこの髪質、誰に似たのかといえば、まさしく夫。
夫の髪も、あっという間に伸び、毎月理容室に3千円超えの出費をしていたのです。

さて、どれくらい早く伸びるのかと言うと……

そんなある日運命的な出会いが……!

ふとスーパーで目に留まったヘアカット用のハサミ。

もうこれは買うしかない……!

そしてやるしかない!

剛毛ですり減った家計を私が救うのだ!

一度もやったことなどないのに、理容費節約だけのためにハサミを購入。
そしてさっそく息子のヘアカットに挑戦しました。

すると……
あっさりとうまくいき、図に乗った私……。

もちろん次のターゲットは夫。夫にとってはサラリーマン生命をかけた断髪!

そんな夫に私は、5歳児息子のヘアカットの成功事例を見せながら、説得。

そして夫はどうなったかというと……
成功が止まらない!
天才か!?自分!

いつまでも自画自賛が止まらない私はふと、「もしかして自分の髪の毛も自分で切れるんじゃないか…」という、大博打ともいえる妄想を抱くようになっていました。

そしてついに……
ピンや手鏡でチェックしながら1時間。

当たり前ですが、自分の髪が一番難しかったように思います。

それでも、シャギーを入れたり、整えたりを繰り返し、ようやく終了。

これがまたまたまた……!
それからというもの、自分を含めた家族全員のヘアカットは私の仕事になりました。

当時、家族三人とはいえ、理美容室の費用は家計を負担していました。
プロ並みとはいかなくても、毎月、夫と息子のヘアカットをしている時間はコミュニケーションタイムとして有意義だったと思います。

しだいに近所にも1,000円カットができたため、夫も息子もすぐに常連に!

相変わらず理容師さんには「ハサミ殺し」といわれるほどの剛毛ですが、すっかり大人になった息子は理容室を卒業し、今では美容室にお世話になっています。まぁ、剛毛ですけど……。