カードローンは在籍確認なし・電話連絡なしにできる?

更新日:2024/03/20

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在籍確認とは、申込者が申告した勤務先で本当に働いているかどうかを確認するものです。結論を言えば、審査項目のひとつとして実施されるため、カードローンでは在籍確認なしでお金を借りることはできません。

一般的に、在籍確認は勤務先へ担当者が電話をかける方法で実施されます。一部の会社においては、健康保険証などの書類を提出する方法で在籍確認を行なう場合もありますが、より一般的な電話による在籍確認について解説を行なっていきます。

電話による在籍確認を完了するには、申告した勤務先に実際に勤めているという事実があり、その上で申込先からの電話に対応する必要があります。逆に言えば、在籍確認の電話に対応できないと審査には通りません。

そこで、電話で在籍確認が行なわれる場合の在籍確認の内容やタイミングなどについて紹介していきます。電話での在籍確認に対応するのが難しい場合の対処法も解説しているので、参考にしてみてください。

カードローンは在籍確認なし・電話連絡なしにできるのか?

基本的にカードローンに申し込むにあたり、在籍確認をなしにすることはできないと考えておきましょう。

在籍確認は、申込者の返済能力を調査する一環として、各社が実施している審査項目のひとつです。

そして、返済能力の調査については、消費者金融といった貸金業者は貸金業法によって調査が義務付けられており、銀行においても全国銀行協会の申し合わせのなかに返済能力の調査が盛り込まれているという点から、なしにすることはできないと言えます。

在籍確認自体をなしにすることはできませんが、在籍確認の電話を書類の提出によって代替するということができる場合はあります。そのため、在籍確認の電話をなしにしたいという場合には、勤務先への電話連絡なしを公言している商品を検討するのもひとつの手です。

勤務先への電話連絡なしのカードローンなら存在する

在籍確認なしでカードローンを利用するのは難しい一方、勤務先への電話連絡なしで審査を行なっているカードローンなら存在します。

実際に大手消費者金融5社とメガバンク3行のカードローンの電話連絡について各公式サイトを調査した結果は以下の通りです。

【大手消費者金融とメガバンクのカードローンの電話連絡】
カードローン 勤務先への電話連絡についての記載
アコム アコムは「原則、在籍確認なし。原則、電話での確認はせずに書面や申告内容での確認を実施する」と公表しています。電話による実施が必要となる場合でも、お客さまの同意を得ずに実施することはありません。勤務先(もしくはご自宅)への在籍確認のお電話は、ご本人以外の第三者に知られることがないようアコムとは名乗らず必ず個人名を名乗ります。
プロミス ―(記載なし)
アイフル 原則として、お申込の際に自宅・勤務先へのご連絡は行っておりません。
レイク お勤め先に在籍確認をする際、お客さまのプライバシーには十分な配慮をし、非通知もしくは発信専用の番号で、担当者の個人名にてお電話をおかけしていますので、ご安心ください。
SMBCモビット WEB完結申込ならネットでお申込からご利用まで!電話・郵送なし!
みずほ銀行カードローン ―(記載なし)
三井住友銀行 カードローン お勤め先等へお電話にてお申込のご確認をさせていただく場合があります。また、ご連絡がとれなかった場合は、お申込を取り下げさせていただく場合もあります。
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」 勤務先の確認や、申込内容に間違いがないかなどを確認するために、ご自宅および勤務先へ連絡する場合があります。

在籍確認の内容

カードローンの在籍確認は、申込先のカードローンの担当者が、個人名や銀行名などを名乗って電話をかける形で行なわれます。

カードローンの各社は、在籍確認が完了する基準を公表していません。とはいえ、在籍確認の目的は、申込者が申告した勤務先で本当に働いているかどうかを確認することです。そのため、勤務先にかかってくる電話に対応し、勤務先への在籍が証明できれば、在籍確認は完了すると考えられます。

在籍確認を完了するための電話の流れについては、下記の状況に分けて説明していきます。

【在籍確認に対応するときの状況の例】

  • 本人が直接電話に出る場合
  • 本人以外の人が電話に出る場合

まず、申込者本人が在籍確認の電話に出た場合、申込者本人であることが確認されれば在籍が証明できるため、その時点で在籍確認は完了となります。

つぎに、本人以外の人が電話に出た場合、代わりに電話に出た勤務先の人によって「◯○(申込者本人)は席を外しています」「本日は休みです」などの回答があれば、在籍確認は完了すると考えられます。

申込者本人が電話に出なかったとしても、上記のような回答が得られれば、「不在であるだけで、在籍自体はしている」ことがわかるためです。

なお、勤務先によっては個人情報保護の観点から、外部から個人への問い合わせを受け付けず、「答えられない」のような対応を取ることも考えられます。このような場合は、在籍を確認することが難しいと考えられます。

そのため、在籍確認に対応するためには、できるだけ自身が対応しやすい電話番号を伝えておいたり、事前に勤務先の人に電話がある旨を共有しておいたりといった対策をとっておくのも一つの手だと言えるでしょう。

在籍確認の電話は申込時に申告した電話番号宛にかかってくる

在籍確認の電話は、申込時に申告した電話番号宛にかかってきます。

そのため、勤務先の電話番号を申告する際は、会社の内線番号や部署直通の電話番号など、できるだけ自身が電話に出やすい、または取り次ぎに時間のかからない番号にしておきましょう。

仮に会社の代表番号などを申告してしまうと、取り次ぎまでに時間がかかったり、従業員数の多い会社だと個人の在籍を把握しきれていない可能性があり、在籍確認を完了できなかったりすることも想定されるからです。

雇用形態が派遣社員である場合は「派遣元」の番号を申告する

雇用形態が派遣である場合、勤務先の電話番号として「派遣先」と「派遣元」の2種類の電話番号が存在しますが、申込時には「派遣元」の番号を申告するようにしましょう。

派遣社員の場合は、派遣先に直接雇用されているわけではなく、派遣元に雇用され、派遣先で働いている状態になります。実際に給与が支払うのも派遣元であることから、在籍を確認する場合には、派遣元の番号を申告する必要があると考えられます。

実際にカードローンの公式サイトでは、申込時の入力フォームなどに「派遣元の番号を入力してください」のような注意書きが行なわれている場合もあります。

なお、個人情報保護の観点から、派遣元の電話番号にかけても対応してもらえない可能性がある場合は、申込先のフリーダイヤルに電話をして事情を説明し、どのように対応すれば良いのかを相談してみてください。

個人事業主の場合はフリーダイヤルから申告する番号の確認が必要な場合もある

自営業やフリーランスである場合、店舗や事務所などの電話番号があれば、その番号を勤務先の電話番号として申告してもよいでしょう。

ただし、自宅で仕事をしていて会社としての電話番号が存在しなかったり、そもそも固定電話がなく携帯電話の番号を使用していたりする場合は、申告する電話番号について、一度申込先のフリーダイヤルから問い合わせてみてください。

在籍確認が行なわれるタイミング

在籍確認が行なわれるタイミングについては、各カードローンの公式サイトなどで明確に公表されていません。とはいえ、在籍確認は申込後の審査の段階で行なわれることから、おおよそのタイミングを把握することができます。

たとえば、申込先の公式サイトにて、申し込みと書類の提出を行なった後に審査が行なわれると記載されていた場合、必要書類の提出をした後に在籍確認が行なわれることはわかります。

また、申込先が審査時間を公表している場合には、その審査時間内に在籍確認が行なわれる可能性があります。たとえば、審査時間が最短30分と公表されている場合には、申し込みや必要書類の提出を済ませたのち、30分以内に在籍確認の電話がかかってくることもあるでしょう。

そのため、申し込みや書類の提出を終えたあとには、勤務先へ電話がかかってくると考え、自身が電話に対応できるか、それとも勤務先の人に対応してもらう必要があるのかといった状況を想定し、在籍確認を完了できるようにしましょう。

申込日時によって在籍確認が完了するのに時間がかかる場合がある

申し込んだ日時によっては、在籍確認が完了するのに時間がかかる場合があります。時間がかかるケースとしては、下記のような状況が考えられます。

【在籍確認に時間がかかる状況の例】

  • 夜間に申し込みをした
  • 週末や土日祝日に申し込みをした

在籍確認は、原則として申込先の営業時間内に実施されます。そのため、夜間や土日祝日に申込先が営業していない場合、営業時間外に申し込むと在籍確認に時間がかかる場合があります。

また、申込先の営業時間だけでなく、勤務先が営業時間外であるタイミングで申し込んだ場合も在籍確認に時間がかかると考えられます。

たとえば、勤務先の休業日が土日にあたる場合、仮に申込先が土日に在籍確認を実施できる体制であったとしても、勤務先に電話に応対できる人がいなければ、在籍確認に対応するのは難しいでしょう。

そのため、夜間や土日祝日といったタイミングで申し込みを行なう場合は、在籍確認に時間がかかったり、在籍確認が完了しないことによって審査自体が長引いたりする可能性があることを把握しておいてください。

在籍確認の電話はプライバシーに配慮して行なわれる

在籍確認の電話は、申込者のプライバシーに配慮して行なわれていると考えられます。

実際に各カードローンの公式サイトでは、在籍確認時を行なう際に、個人名や銀行名を名乗って電話をかけるなどの取り組みが記載されており、利用を知られるリスクを可能な限り抑えるように努められていることがわかります。

とはいえ、電話がかかってくることによって勤務先の人に利用を知られる不安がある場合は、電話がかかってきた理由を事前に考えておくのもひとつの方法です。

たとえば、クレジットカードを作成した際にも、在籍確認の電話が行なわれる場合があるため、電話がかかってきた理由の説明として考えておいてもよいでしょう。

在籍確認の電話に対応するのが難しい場合の対処法

勤務先の事情により在籍確認の電話に対応するのが難しい場合は、在籍確認に対応できない旨を、申込先のフリーダイヤルに電話して、相談しておくとよいでしょう。

申込先にもよりますが、事情を説明することで電話による在籍確認が難しいとわかれば、電話以外の方法で在籍確認が行なえる場合があります。

書類による在籍確認が可能である場合は、勤務先への在籍を確認するという目的があることを踏まえ、健康保険証など会社名が記載されている書類の提出を求められる可能性があります。

在籍確認の電話に応対するのが難しい場合は、まず申込先のフリーダイヤルに問い合わせをし、書類での在籍確認が可能かどうか、可能な場合には必要な書類の種類についてもあわせて確認しておきましょう。

なお、在籍確認に関する相談をする際には、相談前に在籍確認が実施されることを避けるため、できるだけ申込後すぐに電話をかけるようにするとよいでしょう。

在籍確認に関するQ&A

在籍確認に関する疑問を、疑問形式で下記のようにまとめました。

【在籍確認に関する疑問の例】

  • Q1在籍確認が完了しても審査に落ちることはありますか?
  • Q2パートやアルバイトの場合も在籍確認の電話はかかってきますか?
  • Q3増額審査を受けるときにも在籍確認は行なわれますか?
  • Q4転職した場合には改めて在籍確認に対応する必要はありますか?

在籍確認の有無や審査への影響、申込者の状況に応じて発生すると考えられる疑問をまとめましたので、気になる疑問がある場合は、それぞれのリンクをクリックして回答と解説を確認してみてください。

Q1 在籍確認が完了しても審査に落ちることはありますか?

在籍確認が完了しても審査に落ちる可能性はあります。在籍確認はあくまでも審査項目のひとつであり、在籍確認以外の審査内容によって返済能力が認められなければ、審査に通らないことも考えられるからです。

なお、カードローンの各社では審査内容や審査基準を公表しておらず、審査に落ちた場合においても、どのような理由で審査に落ちたのかを特定することは難しいと言えます。

とはいえ、カードローンを提供する会社・銀行に適用される法律や各社の利用規約などから、審査で確認される内容を推測することは可能です。

たとえば、年収や他社からの借入額・信用情報・本人確認などは、法律や各社の利用規約などから、審査時に確認されると考えられます。信用情報とは、ローンやクレジットカードなどの信用取引における利用履歴のことです。

それらの項目を確認されたうえで返済能力を認められなければ、在籍確認が完了したとしても審査に通らないこともあると考えておきましょう。

Q2 雇用形態がパートやアルバイトの場合も在籍確認の電話はかかってきますか?

雇用形態がパートやアルバイトである場合も、勤務先への電話は行なわれるため、カードローンの審査時には在籍確認の電話に対応する必要があります。

パートやアルバイトの場合、申込時に申告する勤務先の電話番号は、実際に自身が働いている店舗や事務所などにつながる電話番号を申告するようにしましょう。

チェーン展開されている店舗で働いている場合に、本社の代表番号を申告してしまうと、店舗で勤務する個人の在籍を代表電話の受付では確認できず、在籍の確認が難しい場合もあると考えられるためです。

なお、勤務する日時の都合上、在籍確認が行なわれるタイミングに自身が不在である可能性がある場合や、個人情報の保護の観点から対応してもらえない可能性がある場合は、勤務先の人に自身あての電話があることを事前に伝えておいてもよいでしょう。

Q3 増額審査を受けるときにも在籍確認は行なわれますか?

すでにカードローンを契約していて、利用限度額の増額審査を受ける際、在籍確認が行なわれるかどうかはカードローンの会社によっても異なります。

とはいえ、利用しているカードローンの公式サイトを確認して「在籍確認を行なわない」という旨が公表されていない限りは、在籍確認が行なわれると考えて準備しておくのがよいでしょう。

事前に在籍確認の有無を確認しておきたい場合は、利用するカードローンの公式サイトの増額に関するページを確認するか、フリーダイヤルへ電話して問い合わせるかをしてみてください。

Q4 転職した場合には改めて在籍確認に対応する必要はありますか?

カードローンを契約中に転職をした場合、在籍確認が行なわれる可能性はあります。在籍確認は勤務先への在籍を確認するものであり、以前申告した勤務先から変わった場合には、再度確認が行なわれる可能性も考えられるからです。

新しい勤務先への在籍確認が行なわれる場合は、申込時と同様に、在籍確認に対応するようにしましょう。事前に在籍確認の有無を確認しておきたい場合は、勤務先の変更の連絡をした際に、在籍確認の有無についても問い合わせてみてください。

なお、カードローンを契約している最中に転職をした場合は、できるだけ速やかに勤務先の変更の届出を出すようにしましょう。カードローンの利用規約では、勤務先に関する情報に変更があった場合には、申告を行なうように規定されている場合があるからです。

また、もしも転職後に届出を出さず、増額審査などで以前の勤務先に在籍確認が行なわれると、在籍を確認できないだけでなく、虚偽の申告をしたという事態につながりかねません。

虚偽の申告をしたと判断されれば、カードローンの契約が解消される恐れもあることから、転職をした際には必ず転職した先の勤務先情報を申告しておきましょう。