質屋でお金を借りる方法

公開日:2021/08/18 / 最終更新日:2021/08/26

質屋の利用を検討している人には、「質屋でお金を借りるには何が必要なのか?」「どんな手続きをすれば良いのか?」といった疑問を抱える人もいるでしょう。

価値を認められる品物を持っていれば、質屋からお金を借りられます。融資までの時間は質屋によって異なりますが、最短即日融資に対応している質屋もあります。

当記事では、質屋からお金を借りる際に必要なものや、お金を借りるまでの手順について解説していきます。担保として預けられる品物の例も解説するため、質屋でお金を借りることを検討している人は参考にしてみてください。

質屋でお金を借りられる仕組み

質屋では、担保として品物を預ける代わりに融資を受けることができます。

【質屋から融資を受けられる仕組み】

質屋から融資を受けられる仕組み

質屋から指定された期日までに借りたお金を完済すれば、預けた品物は返却されます。
期限までにお金を完済しなかった場合には「質流れ」となり、預けた品物の所有権が利用者から質屋に移ります。つまり、期限までにお金を完済しなければ、預けた品物が返ってこないのです。

質流れになるまでの期間は質屋によって異なりますが、「質屋営業法」という法律では、契約が成立した日から3か月以上の期間を定めることが義務付けられています。そのため、質屋から借りたお金を3か月以内に完済すれば、預けた品物は戻ってきます。

質屋を利用する場合、質流れにならないように、3か月以内に完済できるほどのお金を借りるようにしましょう。

品物の価値が認められるほど借りられる金額も高くなる

質屋から借りられる金額は、預けた品物の価値によって決定されます。品物の価値が高ければ高いほど、質屋から借りられる金額も高くなります。

品物によっては、質屋から必要なお金を借りられない可能性もあります。質屋からお金を借りる場合、借りたい金額に見合った品物を質入れするようにしましょう。

質屋でお金を借りるときに必要な持ち物

質屋でお金を借りるときには、下記の物が必要になります。

【質屋でお金を借りるときに必要な持ち物】
  • 質入れする品物
  • 身分証明書

質屋によって、質入れできる品物や身分証明書として認められる書類は異なります。
ここからは、質入れできる品物や身分証明書の例を公表しており、全国展開している質屋2社(大黒屋・質かんてい局)を参考に、お金を借りるときに必要な持ち物を解説していきます。

質入れできる品物の例と借りられる金額の目安

質屋でお金を借りるには、担保として預ける品物が必要です。

ここでは、質入れできる品物の例と借りられる金額の目安を解説します。編集部で大黒屋・質かんてい局の公式サイトを調査したところ、質入れできる品物の例と金額の目安が公表されていました。

【預けられる品物の例と金額の目安】
品物 具体例 金額の目安※
ブランドの時計 ロレックス 300,000円~
タグ・ホイヤー カレラ 130,000円~
ジュエリー 18金のネックレス 100,000円~
カルティエの指輪 300,000円~
ブランドバッグ エルメスのバッグ 850,000円~
ルイヴィトンのバッグ 55,000円~
ブランドの財布や小物 ルイヴィトンの財布 10,000円~
グッチのキーケース 1,5000円~
電気製品 一世代前のiPhone 20,000円~
ニンテンドースイッチ 20,000円~

※金額の目安は大黒屋と質かんてい局の各店舗の公式サイトの情報を参考にした数値です。実際の金額と異なる場合があるため、目安程度にお考えください
参照元:大黒屋公式サイト「はじめて質を利用する方に読んでほしい!賢い質屋の使い方」、質かんてい局公式サイト「各店舗からのお知らせ」

なお、大黒屋と質かんてい局は、アプリ「LINE」で品物の写真を送ることで、無料で簡易的に品物の査定をしてもらえるサービスを用意しています。借りられる金額の目安を知りたい場合、大黒屋の公式サイト「質・買取LINE査定」や、質かんてい局の公式サイト「LINEざっくり査定」も参考にしてみてください。

品物によっては質入れを断られる場合もある

質屋から品物の価値を認められなければ、質入れを断られる場合もあります。そのため、品物によっては、質屋からお金を借りられない可能性もあります。

【価値を認められない可能性がある品物の例】
  • 破損や欠損などがあり品物の状態が悪い
  • ブランド品に寄せて作られた品物(偽ブランド)
  • 型の古いパソコンや携帯電話
  • 契約中の携帯電話

品物の価値を判断するのは、質屋の鑑定者です。鑑定者に品物の鑑定をしてもらうまでは、質屋に品物を預けられるかどうかを判断できません。

品物を質入れできるかどうかを確かめたい場合、利用を検討している質屋に品物を持っていく前に、メールや電話で相談してみると良いでしょう。

身分証明書として認められる書類の例

質屋からお金を借りるには、身分証明書の提出が必要です。実際、質屋が遵守している「質屋営業法施行規則」の第16条では、身分証明書の提出が義務付けられていることがわかります。

しかし、「どのような書類が身分証明書と認められるのか」については、質屋営業法施行規則に記載されていません。そこで、編集部で大黒屋と質かんてい局の公式サイトを調査したところ、下記が身分証明書と認められているとわかりました。

【大黒屋と質かんてい局で認められている身分証明書の例】
  • 運転免許証
  • パスポート
  • 外国人登録証/在留カード

参照元:大黒屋「質のよくある質問」、質かんてい局「質預かりについて」

大黒屋と質かんてい局からお金を借りるには、運転免許証などの身分証明書1点の提出が必要になります。

なお、身分証明書と認められる書類は質屋によって異なる場合もあります。他の質屋からお金を借りる場合、利用を検討している質屋の公式サイトで身分証明書と認められる書類を事前に確認しておくと良いでしょう。

質屋でお金を借りるときの手順

質屋でお金を借りる場合、下記のような手順が必要です。質屋でお金を借りたい人は、事前に手順を把握しておくと良いでしょう。

【質屋でお金を借りるときの手順】

質屋でお金を借りるときの流れ
※店舗によっては順番が前後する場合もあります。

ここからは、質屋でお金を借りるときの手順の各工程を解説していきます。

1.来店・鑑定

質屋でお金を借りるには、まず来店して品物を鑑定してもらう必要があります。品物の鑑定が済んだ後は、借りられる金額を提示してもらえます。

なお、質屋は、品物の鑑定のみの対応も行なっています。そのため、「鑑定の結果、借りられる金額が希望額よりも少なかった」という場合、融資を断ることも可能です。

宅配査定に対応する質屋もある

質屋のなかには、宅配査定に対応している業者があります。

宅配査定とは、品物を質屋に郵送して鑑定をしてもらえるサービスのことです。宅配査定に対応する質屋の例としては、「大黒屋」と「質かんてい局」が挙げられます。

宅配査定を利用すれば、質屋に来店することなく品物の鑑定をしてもらえます。ただし、宅配査定の場合は品物を郵送する必要があるため、来店するよりもお金を借りられるまでに時間がかかるデメリットもあります。

「急ぎの融資を希望する場合は来店」「来店せずに鑑定してもらいたい場合は宅配査定」のように、自分の希望に合った鑑定方法を選ぶと良いでしょう。

2.身分証明書の提出

品物の鑑定が終わり、借りられる金額を確認した後は、質屋に身分証明書の提出が必要です。質屋を利用する場合、運転免許証などの身分証明書を持参するようにしましょう。

3.借入

品物の価値が認められ、身分証明書を提出した後は、質屋から現金で融資を受けられます。その際、お金とともに「質札(しちふだ)」という書類も渡されます。

質札とは、品物の預り証として質屋が発行する書類のことです。借りている金額や預けている品物といった内容が記載されています。

質屋にお金を返済する際や完済後に品物を返してもらう際は、質札を提出する必要があります。質屋からお金を借りる場合、質札を失くさないように気を付けましょう。

4.返済

質屋に預けた品物を返却してもらうには、来店や銀行振込などの方法で、借りたお金と発生した利息を期日までに返済する必要があります。期日は質屋からお金を借りる際に、担当者から伝えられます。

店舗によって異なる場合もありますが、編集部で全国展開している「大黒屋」「質かんてい局」の公式サイトを調査したところ、どちらでも期限を3か月と定められていました。この場合、3か月以内に借りたお金を完済しなければ、預けた品物は戻ってきません。

なお、質屋営業法の第17条では、「期限前であればいつでも借金の返済ができる」という旨が記載されています。そのため、「お金に余裕がある時に全額返済する」「毎月〇万円ずつ返済する」という方法をとって、質屋にお金を返済できます。

預けた品物を返してもらいたい場合、お金に余裕ができた時に、生活に支障が出ない範囲で質屋への返済を進めることを心がけましょう。

質屋には申込者本人の審査が行なわれない特徴がある

質屋では、利用者の品物にどれだけの価値があるかによって、融資の可否や金額が決定されます。申込者への審査が実施されないため、「信用情報(ローンやクレジットカードなどの利用履歴)を調査する」「申込者の年収を確認する」といった作業も行なわれません。

「信用情報や年収が原因で審査に不安がある」という人も、価値が認められる品物を持っていれば、質屋からお金を借りられる可能性も残されていると言えます。

また、質屋は信用情報を保管する「個人信用情報機関」に加盟していないため、質屋からお金を借りたとしても、信用情報に取引の履歴が残ることもありません。ローンやクレジットカードなどの審査時に、信用情報を通して質屋からお金を借りたことを知られることはないと言えます。

金利によって利息を支払うリスクがある

質屋でお金を借りると、金利による利息がかかります。質入れした品物を返却してもらうには、借りたお金と発生した利息を支払う必要があるため、預けた品物を返してもらいたい場合は、借りたお金よりも多い金額を質屋に支払わなければなりません。

質屋に支払う利息は、「借りた金額×金利(月利)×借りた月数」で計算が可能です。仮に質屋から月利1.5%の金利で5万円を借りて、3か月後に一括で返済した場合、「5万円×1.5%×3か月」となり、完済までに発生する利息は2,250円となります。

なお、質屋によって設定されている金利が異なります。質屋を利用する場合、利用を検討している質屋の公式サイトで事前に金利を確かめておくと良いでしょう。

質屋では金利の上限が法律で決められている

質屋営業法第36条では、適用できる金利の上限が年109.5%と定められています。月利で表すと約9.1%が上限となります。

質屋は質屋営業法を遵守しており、法律で定められた範囲で融資を行ないます。そのため、質屋を利用しても、違法な金利が適用されることはありません。

偽装質屋を利用しないように注意する

お金を借りたいと考えていても、偽装質屋を利用しないように注意してください。

偽装質屋とは、価値のない品物を担保として預かり、法外な金利を適用させて融資を行なう違法業者のことです。質屋とは違い、法律を守らずに融資を行なうため、偽装質屋にかかわると膨大な利息を請求されるリスクがあります。

実際に、平成25年6月に消費者庁が公表した「いわゆる「偽装質屋」への対応について」には、偽装質屋による被害報告や、偽装質屋の利用に関する注意喚起が記載されています。

また、「いわゆる「偽装質屋」への対応について」では、借金問題を抱えている場合、偽装質屋のような違法業者を利用するのではなく、消費生活センターに相談することが推奨されています。

無料で弁護士に借金に関する相談ができるとも記載されているため、借金が原因で生活が苦しい場合、消費生活センターに相談することを検討してみてください。

質屋と偽装質屋の見分け方

質屋営業法第2条では、「質屋として営業する場合、都道府県公安委員会の許可を受けなければならない」という旨が記載されています。そのため、質屋と偽装質屋を見分ける方法の一つには、「営業所に都道府県公安委員会からの許可を受けているか」が挙げられます。

質屋の公式サイトには、都道府県公安委員会の許可番号が記載されています。たとえば、大黒屋の東京駅前店の公式サイトには、下記のように都道府県公安委員会の許可番号が記載されています。

【大黒屋東京駅前店の公式サイトの引用】

大黒屋東京駅前店の公式サイトの引用
引用元:大黒屋公式サイト「大黒屋 質東京駅前店」

利用を検討しているのが質屋か偽装質屋か判別できない時は、公式サイトに都道府県公安委員会の許可番号が記載されているかを確かめてみてください。