死んでしまった文鳥の夢

もう今から十年以上も前の話ですが、私は嫁と話し合って、鳥をペットとして飼うことにしました。最初はインコが最有力候補だったのですが、私が個人的に前々から飼ってみたかった、文鳥ではだめかという話をすると、嫁も飼ったことがないとの事で、結局文鳥を飼うことに決まりました。

早速ペットショップにいくと、ひなの文鳥が何匹か売られていたので、一番元気の良さそうなのを購入しました。金額にして数百円と、とてもリーズナブルなペットだなと感心しました。家に帰って、店員さんに教えられた通りに餌をあげると、よく食べてくれます。これはいい選択だったかもしれません。小さくてとても可愛いのです。

しかもそのひなの文鳥は、私達にすぐになれました。まだ生えそろっていない羽を必死にばたつかせて、私達の手のひらに乗ってきます。しかしやはりまだ飛ぶのは疲れるのか、手のひらに乗ってまもなく、眠ってしまうのです。よく食べて、よく寝て、すぐに大きくなるのではないかと期待していました。私達はその文鳥に、ピーと名づけました。

それから数日後、私が会社から戻ると、今まであったピーのかごが、いつもの場所にありません。どこかへ移動したのかなと、嫁に話しかけても反応がないのです。もう一度話しかけると、こちらを向きましたが、嫁は泣いていました。まさかと思い、事情を聞くと、昼過ぎに餌をあげようとかごを覗いたら、死んでしまっていたというのです。朝はあんなに元気だったのになぜ、と思いましたが、その日はただ泣きじゃくる嫁をなぐさめる事に力を注ぎました。

そしてその日、夢を見ました。ぼんやりと白い物体が目の前に広がっています。パパ、パパと呼びかけるその白い物体は、ピーでした。そしてピーは私の心に直接語りかけてくるようでした。「大きい、大きいパパに、優しいママ。少しの間だったけど、ボクは幸せだったよ。ありがとう。」そこで目が覚めました。起きた私の目には、涙がこぼれていました。しかし何か不思議な夢だったなと感じていました。目が覚めた後にここまではっきり覚えている夢というものはなかなかありません。

ふと隣を見ると、嫁が泣いています。どうしたの?と聞くと、夢をみたのだと言うのです。内容を聞くと、ほとんど私が見たものと同じだったのです。霊的なものはほとんど信じない私ですが、この時だけはさすがに信じてしまいました。ピーの霊が、私達にお別れを言ってくれたのだと。たまたま偶然、同じ夢を見ただけかも知れませんが、私はそう信じたい気持ちでいっぱいでした。短い間だったけど、ピーは幸せでいてくれたと信じたいのです。

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