死神の精度 伊坂幸太郎

この話は死神が人間界にやってきて、何かで死ぬべき人の候補となった人についてまわり、最終的に死ぬべき人間かどうかを報告して、もしも死ぬべきだと判定されれば死ぬところを確認するという話です。死神が候補者をついてまわる間に様々な人間模様が描かれています。

本のタイトルが非常に興味深かったので買って、美容室の待ち時間に全て読み終えてしまいました。初めから順序良く読んでいきました。

タイトルからはどのような話か想像ができませんでしたが、読み進めていくと非常に温かな気持ちになりました。死神が人の死を決定するという一見暗くて恐ろしいような感じがしますが、この主人公の死神は非常に特徴があり死神なのに人間味あふれるようなところが多く本の中に引き込まれていくところが非常に良かったです。

また、人間味あふれる死神の判断で死が免れるのかと期待するものの大抵の場合は期待に反して死の判決が下されてしまうところも読んでいて面白く感じるところです。そして何より人の死自体には関心も示さないような死神が非常に人間の音楽を愛して、お店で音楽を試聴している様子や死神の発する言葉からその場の雰囲気や人間とのやりとりが容易にイメージできるところが読んでいて最高に爽快なところだと思います。

伊坂幸太郎氏の本は結構読んでいますが、とてもドキドキさせられて最初から最後まで飽きさせないところが本当にすごいと思いました。死神が毎回出てきて異なる人間を審査していくという繰り返しなのにも関わらず、今回は死神がどのようなパフォーマンスをするのかと期待させるあたりがすごいところだと思います。

娯楽で読んだ小説ですが、毎回出てくる死人候補の人の生き方や死人候補になってしまう部分の関連性から自分なりに自分の生き方を振り返ることができました。

タイトルに惹かれて買ってしまった本でしたが、あっという間に本の中に引き込まれて非常に楽しい時間を過ごすことができました。