マリアビートル 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎のエンターテイメント娯楽小説「マリアビートル」は、前作の「グラスホッパー」の続編となっていますが、
前作を読んでいなくても問題なく、十二分に楽しめる作品です。
 前作も非常に面白い小説でしたので、本屋の店頭で「マリアビートル」が平積みされているのを見たときに、
「グラスホッパー」の続編なら絶対に面白いだろうとワクワクしました。伊坂幸太郎の新作が出版されると、ほとんど読んでいるのですが、
伊坂幸太郎の作品の中でもとくに好きな「グラスホッパー」の続編なので、かなり期待して読み始めました。
 舞台は新幹線の中。殺し屋たちがそれぞれの目的のために、逃げることのできない空間で、追いつ追われつ物語は展開していきます。
 登場人物の特徴や呼び名は、伊坂幸太郎特有の感があります。また、軽快な文体が、緊迫した状況を時にコミカルに、
時にシリアスに表現しており、目が離せません。始まりから終わりまで一気に読んでしまいたくなる疾走感があります。
 私はこの本を飛行機の中で読みましたが、「マリアビートル」の世界に没頭することができたおかげで、
苦手な飛行機の中を楽しく過ごすことができました。飛行機の中ではちょうど通りかかったCAさんに、「私もこの本読んでるんです!」と
声をかけられ、まさか飛行機の中で伊坂幸太郎ファンに会うとはと、びっくりしました。
 伊坂幸太郎ファンなら待望の1冊といえるでしょう。そうでない人でも、楽しく読めることは間違いない1冊です。