西の善き魔女 荻原規子

「西の善き魔女」を図書館で借りました。萩原先生の本は普段、児童書の場所にあるのですが、普通の書籍としてあったので興味を持ちました。中身はやはりファンタジーで、しかも番外編も含めハードカバー4冊とかなりの長編作でしたが、飽きずに最後まで楽しく読めました。

赤い髪の女の子フィリエルが主人公です。天真爛漫で、なんでも知りたいと好奇心いっぱいの王道をいく主人公です。ルーンという男の子、お姫様アディルといろいろな苦難をフィルエルとともに乗り越え、世界の秘密を知っていくという話です。
最初は子どもの恋愛小説として読んでいました。母の形見の青いペンダントをつけて、お城のダンスパーティーにウキウキして向かい、そこでお姫様アディルと仲良くなり、ペンダントのせいで女王候補になり、貴公子に求婚されてもルーンとの愛を貫く。そして、グラールの女王となると思っていました。

架空の世界の話と読んでいましたが、実は未来の地球とつながっていると考えても良いと思います。そうは書かれていませんが。竜がでてくるのですが、この生き物は地球で絶滅した恐竜だと思います。フィリエル達の生きている星はもともと竜の星で、そこに人間が不時着し、自分たちの星に帰れなくなったのでその星で生きていくことに決めたが、竜たちを武器によって滅ぼし、文明を発展させることをよしとせず、逆に竜に滅ぼされないように守りつつ生きてきた人々の話でした。
もちろん、何としてでもフィリエルを守ろうとするルーンが強くもあり、弱くもあり、どんどん成長していく姿はかっこよかったです。女装して女子校に乗り込むのはあまり楽しくなかったです。しかし、2人のいたいけで真摯な愛に胸をつかれます。
たまにユーモラスがあり、作者のお茶目っぷりが楽しめます。

この小説はとにかく登場人物の瞳や肌、髪の色、着ているドレスや甲冑が詳しく描写されており、さまざまな形や色が美しく表現されています。イメージ的には中世のヨーロッパの王族の生活風景だと思います。

しかし、まだまだ謎は残ったのでその後を読んでみたいと思った作品です。

[rakuten]001:9784041008836[/rakuten]