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投資信託は儲かるのか

「投資信託は儲かるのか?」といった疑問や「投資信託なんて儲からない」といった批判を聴くことがあります。それに対しては、儲かるものもあれば儲からないものもある…という答えしかありません。それは、投資信託の選び方やタイミングなど、投資信託の「使い方」に大きく左右されるからです。

投資としての損益

今や日本国内に籍のある投資信託だけでも4,000を超える本数のファンドが存在します。これらの投資対象は、日本の株式・債券から海外先進国の株式・債券、新興国(インド・中国・アセアン諸国など)の株式・債券、不動産関連など、また、それらを複数組み合わせたものもあり、非常に幅広い投資対象が展開しています。したがって、世界、国内の経済情勢などによって、値上がりするものもあり、値下がりするものもあるのが実際です。

リーマンショックなどのように世界的にすべての資産が値下がりし、為替も円だけが強くなるような局面では、ほぼすべての投資信託が値下がりするかもしれません。しかし、そういった直接投資していても値下がりする環境では、投資信託だけが「儲からない」ということではありません。

プロが運用するのに、なぜ値下がりするのか

「プロが運用するのだから、値下がりは避けられたはず」という意見があります。しかし、実際には、投資信託の基準価額は相場と値下がりを共にします。この理由は、投資信託の多くが、常に投資対象資産(株式や債券など)を純資産いっぱいに組入れていることにあります。これは「投資を高位に保つ」ことを運用方針としているためです。

では、なぜ、相場に合せて株式の保有を増やしたり減らしたりしないのでしょうか?それは、そういう運用自体がリスクだからです。例えば、3ヵ月後の大暴落を予想したファンドマネージャーが、保有するすべての株式を売却したとします。予想通りの大暴落が起きれば、そのファンドは損失を避けることができ、保有者は満足するでしょう。しかし、株式の保有をゼロにしたにも関わらず、予想に反して大暴落が起きなかった場合、何らかの理由で回避された場合、他のファンドが相場に乗って値上がりしていくなか、そのファンドだけは値上がりしないことになります。保有者はそれを納得するでしょうか。これを機関投資家(プロの投資家)は持たざるリスクといいます。平常時に通常の投資リスクを負っていながら、さらに、予想が当たるか外れるかというリスクも負うことになるため、多くの投資信託は組入比率を大きく下げるような運用はしていません。もちろん、経済や市場の様子から何か危険なこと起きることを予想すれば、なるべく影響の小さいものに資産を移す努力はします。例えば、金利が大きく上がりそうだと考えれば、値動きの大きな長期の債券から値動きの小さい短期の債券にシフトさせます。株式でも、金利の影響を受けにくい企業や業種に資金を移動するでしょう。あらかじめ決められた投資対象の範囲内で、市場の下落から受ける影響を最小限に抑える最善の努力はします。ただ、投資比率を大きく引下げないために、市場全体が値下がりすればその影響を完全に回避することは大変難しいのです。

なお、相場の上下変動に関わらず基準価額が上昇することを狙うファンドはあります。それはヘッジファンドといって、複雑で高度な金融工学や投資手法を使って運用されるもので、富裕層や機関投資家向けに販売されています。ただ、ヘッジファンドでも、市場が歴史的な動きを見せると有名なヘッジファンド会社の破綻のニュースが聞かれ、その運用のリスクの大きさを感じます。なお、一般の投資信託では、過去にほんの一時期、弾力的に投資対象や投資比率を変えるファンドが売出されましたが、現在はあまり見られません。

投資信託はどのように使えば有効なのか

間違っても販売会社の勧める売れ筋ファンドを、「人気があるファンドだから」という理由で購入してはいけません。売れ筋ファンドを買った投資家に「投資信託は儲からない」という感想を持つ方が多いように思われます。あくまでも、投資信託のその先にある投資対象資産の状況を考えて決めてください。1本の投資信託に一括投資して儲けようと思えば、まさに相場に合ったものを選ぶことになります。その場合、どの資産が儲かりそうかという目線で、専門家のコラムやニュース、販売会社の営業担当者などから、広く情報を集めて判断していきます。そして、期待通りに値上がりすれば売却し、見込みが外れて環境が変化するようであれば適当なところで損切りすることも必要です。

しかし、そのように相場を読んで上手に取引していくのは、特に投資初心者にとっては簡単なことではありません。そこで、投資信託の買い方としておすすめされるのが、ポートフォリオの構築と長期投資です。ポートフォリオ構築とは、投資額を分割して、リスク度合いや値動きの原因が異なるいくつかの資産を組み合わせて持つことです。例えば、日本株式のファンド7割に海外債券のファンド3割など。ポートフォリオを組んだら、リスクを相殺しながらゆっくり持ちましょう。また、長期投資には、10年~20年先を見据えて大きく成長しそうな資産を選んで持つことです。新興国や新興企業など、個別の株式に投資するにはリスクが高すぎるけれども大きく値上がりが期待される投資先は、目先の上下変動は気にせず、投資信託を通して長い投資期間でゆっくり持つのに適しています。

投資信託の収益性を疑問視する意見のなかには、申込手数料(販売手数料)の高さや信託報酬の負担を挙げる人がいます。確かに、直接投資した方がコストは安くなるでしょう。直接に投資して管理し続ける手間や技術、時間、自分の投資経験などを併せて考え、自分にとって、必要経費としてのコストを払って投資する意味があると考えるファンドを選ぶ必要はあります。