この世でいちばん大事な「カネ」の話 西原理恵子

カテゴリ:小説・文芸 本の著者:

これは、漫画家の西原理恵子さんが、お金にまつわる自らの経験をもとに、「お金」と「働くこと」に関して語ったベストセラーです。お金を稼げば自由を手に入れられるというというようなことが、様々な体験をもとにかかれています。

お金というのは、私達の生活では欠かすことができません。しかし、一般的には、貧乏でもどうにかなるとか、お金よりも大切なモノがあるというように、お金の大事さをごまかしてしまうような風潮があります。しかし、著者の西原理恵子さんは違います。お金に不自由した子供時代のことを振り返り、お金を稼ぐことの大切さを、きれいごと抜きで語っています。

西原さんは、子供の頃、お金のない地獄を味わったと語っています。そして、上京し、美大を受験し、絵でお金を稼ぐようになり、漫画家になることで、お金を稼ぐことができるようになったそうです。西原さんのお父さんは、お母さんが再婚した相手で、いわゆる義理のお父さんでした。その人はギャンブルなどをしていて、お母さんはそのことでそれは苦労したそうです。けっきょく、そのお父さんは、借金を残して自殺したそうです。お父さんの借金は、保険金で相殺され、家に残った140万円というお金のうちの100万円をお母さんに渡され、上京し、美大受験を目指したそうです。西原さんは、こんな状況の中で、大学に行かせてもらえるなんて考えていなかったようですが、お母さんが、「理恵子。このままじゃやっぱりみっともないから、あんたは、大学にいきなさい」といってくれたそうです。西原さんは、その「みっともない」という言葉を、お母さんの愛情表現でもあったんだとかいています。

西原理恵子さんは、夫をがんで、亡くしています。あるエッセイでは、夫の死について、いろいろねぎらいの言葉をかけてもらったけれど、金があったよかったというのが本心だったと語っていました。何をするにもお金は必要になります。そのために、わたしたちは、働き続けることが必要となるのです。その真実を若者たちにも伝えることが大切だと思います。

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