今日、カレーとシチューどっちがいい?つれづれノート(18) 銀色夏生

カテゴリ:暮らし 本の著者:

銀色夏生さんの大人気シリーズ「つれづれノート」のうちの『今日、カレーとシチューどっちがいい?』です。私はこのシリーズが大好きでもう、一巻からずっと読んでいるのですが、銀色さんのものに対する考え方、そしてなにより二人のお子様(カンちゃんとさくくん)の成長ぶりが伺えてとても楽しく読める作品です。

1巻から数えるともう10年、いや15年以上は経っているのですがそんなに長い間このシリーズを続けるというのにも尊敬しますし、発売するということは売れているということですから、ただただ感服なのです。

さて、『今日、カレーとシチューどっちがいい?』についてですが、この作品では相変わらずなカンちゃんとさくくんの日常がより描かれております。そして、なにより驚くのが小学校4年生のさくくんを一人暮らしさせていること。通常じゃ考えられない生活ですよね。しかし銀色さん一家ではそれが通常なんです。もちろん、佐久君の性格や適性、周りに大人がいるという環境の中での一人暮らしだと思いますが、9歳、10歳の男の子の自立感といったらもう脱帽なのです。それを批判する人もいるでしょう。しかし、家族のことについては他人がとやかく口を出すことではないと思っています。考えに考えて出した結果だと思うからです。それに、今までの銀色さんの作品を読んで来ればなんとなく「あ、そういうこともするんだ」と案外すんなり受け入れることもできるのです。

そしてカンちゃんですが、カンちゃんというのは一番最初の子供で、この本の中では高校生なのですが年頃の娘らしく反抗したり帰りが遅かったり、それはそれは目に余る表現もあります。それでも銀色さんは銀色さんらしく子育てされている・・・子育てというより共同生活といったほうがいいでしょうか。こう書くと失礼ですが、銀色さんはお子さんに対して「教えてやる」というスタンスではなく「この世の中のことでわからないことは教えるけれど、基本的には同じスタンスでいよう」という考えのようなのです。これは私がそう感じただけでご本人がどう思っていらっしゃるかわかりませんが、それは子供にとってはすごく生きやすいんじゃないかと思うのです。

母親と言うよりは運命共同体というか、困った時は助け合うけどそれ以外は基本的に自由ねという生活。すごく憧れます。いろいろとしがらみにしばられて苦しくなっている人にはぜひおすすめの一冊です。

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