ユングの生涯 河合隼雄

カテゴリ:歴史・自伝 本の著者:

この本は題名通り、ユングの人生について書かれています。
ユングがどのようにユング思想を作り上げたのか、どのようにして無意識に関する数々のアイディアを得たのか、そのキッカケなどをユングの生涯を通して語っています。

この本のいいところはなんといっても、ユングの心理学の入門書として最適だということです。

ユングの心理学に関する本と言えば本当に星の数ほど出版されていますが、私はそれらを読んでいる中でこの本と出会ったのですが、この本が入門書としては最も優れています。

まず著者が日本を代表するユング研究者の一人である河合隼雄さんであることが大きいです。

著者の語り口は極めて明快で非常に分かりやすくユング心理学について分かりやすく解説してくれています。
しかも非常のそういった入門書のよう段落ごとに機械的にではなく、ユングの生涯を通じてどういう必然があって、どういう経由でそういった心理学が作られたか順を追って書かれているので、非常に理解しやすいのです。

これはまさにユング心理学が物語性を通して人間は発展、進化していくと述べたことの実践でもあると言えると思います。
また、フロイトとの出会い、別れ、それによってユングが得た葛藤とアイディアを得る場面が描かれた箇所は非常に感動的ですらあります。
私はこの本によってユングという人の人となりを改めて物語として把握し、またユング心理学の骨格や概要を明確に掴む事が出来たと思っています。
ユング好きな人はもちろん、ユングを知らない人にも入門書として是非お勧めしたい一冊です。

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